日本では、週刊誌で連載を持つ漫画家は毎週の締め切りに向かって時間との戦いを繰り広げ、何晩も睡眠を削って作品を仕上げることもあります。
そのような時は、作者は無意識の領域に入り込み漫画を描き続けることが多いそうです。
漫画家の井上雄彦先生も、連載に追われていた時期に描いた下書きは後で見返すと意味が分からないという経験があるそうですよ。
日本の漫画連載では、物語の結末が決まっていない状態で始めてしまい、途中から登場人物が自分で動き始め物語が展開していくパターンが多いそうです。
この創作方法は日本特有だと言われており、海外ではそんなに時間に追われながら描くことはほとんどないそうですね。
連載中に作品を作りそのような計画性のなさが、一方で物語の魅力を高めることになっています。
そして、締め切りに間に合わせるために、睡眠不足で漫画を描く中で、無意識の領域に入り、最初作者自身も想像もしていなかったストーリーが生まれる。
このような効果が、締め切りと集中して描くことによって得られるのです。
作者にとって厳しい締め切りがあるからこそ、名作が生まれやすいということは日本の漫画業界では常識として存在しているのでしょうね。
ある絵の専門家が井上雄彦先生の絵について、「あんなに絵が上手い日本画家はほんの一握りだ」と評したことがあります。
それも当然で、絵を描く量が他とは比べ物にならないほど多いからです。
締め切りに追われて他の誰よりも多くの絵を描いてきたから。
そんなにタイトなスケジュールで追い詰められて描いてきた日本画家は、他には見当たらないから井上雄彦先生が抜きん出ているというのも納得できます。
やっぱり、締め切りを決めて自分を追い込み、描くことですごい能力が発揮されるのですね。
あなたも創作で思ったような成果が出なかったり、実力が十分に発揮できないと感じたら、
締め切りという時間の制約
と
睡眠不足でトランス状態に追い込む
ということを試してみてはいかがでしょうか?
予想もしない効果や能力が発揮できるかもしれません。