物語を作る際には、主人公が何かしらの困難や苦悩に直面することで、読者の興味や感情を引き出すことができます。
どんなに素晴らしいキャラクターでも、スムーズに目標を達成したり結末を迎えたりするだけでは物語に緊張感や魅力が生まれません。
読者が物語に没入するためには、主人公の運命が不確かであることが重要です。
主人公の行く手にどんな障害や危機が待ち受けているのか、読者は「次はどうなるのだろう?」とドキドキしながら物語の展開を追っていきたくなります。
では、どうすれば主人公に困難や苦悩を与えることができるのでしょうか?
その方法の一つとして、主人公に制約を設定することがあります。
制約とは、主人公の行動や選択肢を制限するような要素のことです。
例えば、主人公に手錠や足枷をつけると目的達成が難しくなりますし、目的の品物が金庫の中にあれば奪い取るのに苦労しますよね。
制約を設定することで主人公は簡単には目的地にたどり着けず、読者は主人公がどうやって制約を乗り越えるのか気になってドキドキします。
そこで今回はキャラクターに苦悩をもたらす制約を、10種類紹介します。
物語作りに行き詰まった時やもう少し物語にスパイスを加えたい時に参考にしてみてください。
これは、キャラクターが何かをするために期限や時間帯などの、時間的な要素に縛られる場合です。
などのような時間的な制約はキャラクターにプレッシャーや焦りを与えます。
『24』や『タイムリミット』などの作品では、時間的な制約が物語の緊迫感を高めています。
これは、キャラクターが何かを隠している場合です。
出自や能力や過去などの秘密があると、他人に知られてはいけないという恐怖や不安が生まれます。
秘密がバレたらどうなるのか?
秘密を守るためにどこまで嘘をつくのか?
秘密を打ち明けたらどう変わるのか?
などの問題が物語に深みや複雑さを加えます。
これは、キャラクターが他人との関係に左右される場合です。
恋人や家族や友人や敵などの人間関係が、キャラクターの行動や感情に影響を与えます。
例えば、主人公が好きな人と付き合いたいと思っていても、相手が教師や上司やライバルだとしたら恋愛に制約がかかります。
これは、キャラクターがどこにいるかで制限される場合です。
砂漠や森や島などの場所が、キャラクターの行動や生存に困難をもたらします。
また、目的地や目的物が遠く離れた場所や厳重に守られた場所にあるとしたら、キャラクターはどうやってたどり着くのか奪い取るのか考えなければなりません。
これは、キャラクターが社会的な倫理や文化的な慣習に反することをする場合です。
殺人や不倫や盗みなどの犯罪行為や、宗教や国家や家族などの禁忌やタブーを犯すことは、キャラクターに罪悪感や後悔や反感を引き起こします。
また、禁忌やタブーを犯したことが発覚したらどうなるのか?
禁忌やタブーを犯さざるを得ない理由は何なのか?
などの問題が物語に衝撃や興味を起こさせます。
これは、キャラクターが何かを約束することで拘束される場合です。
などのような約束はキャラクターに責任や義務を与えます。
などの問題が物語に感動や悲劇を生みます。
これは、キャラクターが社会的に定められた法律や集団的に決められた掟やルールに従わなければならない場合です。
法律や掟やルールは、社会や集団の秩序を保つために必要なものですが、個人の自由や幸せを奪うこともあります。
などの問題が物語に葛藤やスリルを与えます。
例えば壊れないように、安全に運ぶ必要があるモノが100円の価値のモノと1億円の価値のモノとでは、キャラの苦悩の度合いが異なります。
貴重品や危険物などのモノの種類によってキャラに制約が生じます。
台風や地震や吹雪などの自然が障害として、キャラクターの行動に制約を与えます。
戦争や事故などの状況も制限になります。
肉体的な理由で制限が生じることです。
男性であるのに女性と同じことをしようとすると、制約が起こりますよね。
他にも、
などがあります。
物語を面白くするには、キャラクターが困難や苦悩に直面する制約の種類を紹介しました。
主人公が障害に挑戦しなければならないと、読者は主人公に共感してワクワクドキドキします。
キャラクターに制約を与えて苦悩させることは、物語を面白くするスパイスだといえます。