創作活動をしていると、オリジナルのストーリーやアイデアを思いつきたいと願うものです。
しかし、どうしても既に存在する作品と似てしまったり、影響を受けたりすることが避けられない場合もあります。
そこで、他の作品との類似性に困っている人のために、有効な考え方や方法を紹介します。
他の作品からアイデアを引用したり、模倣したりすることは自分独自のオリジナリティを失う悪いことではないという気持ちを持つことです。
世に出ているすべての作品は何かしらの他の作品のアイデアの影響を受けており、完全にオリジナルのアイデア100%で作られた作品など存在しません。
傑作と呼ばれるものは色々な他の作品のアイデアを組み合わせて新しいアイデアや作品に仕上げているものです。
この世にまったくオリジナルのアイデアやネタはないと認識することと、傑作と言われるものは他の作品の参考から生まれているという考え方をすると、他の作品のアイデアやネタを使うことに抵抗感がなくなります。
他の作品のアイデアやネタは参考にしても構わないということです。
アイデアは既存の要素の新しい組み合わせだと考えることです。
という式を使えば新しいアイデアが生まれます。
他の作品がネタを真似したり影響されることにまだ抵抗があるなら、他の作品のアイデアに自分だけの新しい要素を加えてみれば
新しいアイデアになると思ってみると、他の作品のアイデアに影響されたり、パクったような気持ちも和らぐと思います。
他の作品のアイデアを100%そのまま真似すると確かにパクリや盗用ですが、
他の作品のアイデアに少しでも新しいものを足せば新しいアイデアです。
という感じです。
面白い話があります。
ある漫画の学校では課題として『水戸黄門』を見せて、この物語をもとに作品を作るという課題を出したそうです。
すると、提出された作品は元ネタが同じなのにそれぞれの生徒の個性が出て全く違う作品になったそうです。
桃太郎を例にすると、ある人は桃から生まれた子供をもらったおじいさん、おばあさんの驚きと感情にスポットを当てる。
ある人は仲間の犬、キジ、サルとのコミュニケーションを楽しく描く。
ある人は鬼ヶ島の鬼とと桃太郎の戦闘シーンを迫力満点に描く。
というように人によって元ネタのどこに注目するかによって作品がまったく異なるものになります。
あなたが既存の作品を参考にしたとしても、あなたの興味や個性によって違うアクセントの作品になる可能性が高いんです。
既存の作品の世界観やストーリーの流れは真似して、主人公キャラクターをオリジナルのキャラクターに変更してみる。
そうすればキャラの性格や考え方や目標が異なるので、同じ状況に直面してもキャラの反応や行動が異なるので元の作品とは別の作品になります。
物語はキャラクターの変化を描くことが基本なので、キャラを変更すると違う成長の仕方をするので、結果違う作品になります。
アイデアは色々な要素の組み合わせでできているので、分割するといくつかの小さなアイデアに分割されます。
その分割されたアイデアの要素たちを『オズボーンのチェックリスト』などを使って変形させます。
そうすると、既存のアイデアの一部が変形したものになるので新しいアイデアとして使えます。
『オズボーンのチェックリスト』を知りたい人はこちらの記事を参考にしてみてください。
似たようなアイデアの作品があって気になる人は,その作品を一度は読んだことがあって、その作品が好きだったりして影響を受けたからこそ、マネになってしまうことが気になるんだと思います。
そこで、その作品や作者を敬愛し、わざと似たようなオマージュ作品として作ってみる。
先人たちの素晴らしいアイデアに感謝するという感じです。
尊敬するからこそ、その対象である存在に近づいていくことができます。
既存のストーリーのオチや結末を自分流のアイデアで変えてみます。
すると物語が全体的に変わるので、別の作品となります。
既存の作品には物語に込められた独自のテーマが存在しています。
その作品を通して伝えたいテーマを変えてみると、違った雰囲気の物語に変わります。
他人のアイデアに似てしまうことに苦しんでいる人への参考意見を紹介しました。
クリエーターや創作者など、何かを創り出そうとする人にとって大きな障害なのは、「~してはいけない」などの自由な創作を制限する考えです。
創作する上で、制限があると自由に想像力が広がらないので、クリエイティブな力が低下します。
自分で「~はしてはいけない」と最初から制限をつけてしまうと、かなり窮屈な創造になりますので、一度そういった自由を妨げる思いを見直すことも重要です。
このパートででは、マネすることは悪いことではないということをお伝えしたかったので、いろいろな考え方を紹介しました。